ペットイメージ

ペットがくれた温かさ

私の家にはペットの犬が三匹います。
どの子も雑種で、詳しいことは分かりません。
なぜなら、その子たちは皆、捨て犬だったからです。
今でもよく覚えています。
三年前の梅雨の時期に、土砂降りの雨の中、学校から家まで一人で帰っていた私はびしょ濡れになった段ボールを見つけました。
そんな段ボールは朝の登校時にはなくて、しかも道路の端のよく目立つところに置いてありました。
不思議に思った私は、ついそれを覗いてしまったのです。
そこには三匹の子犬がいました。
タオルが敷いてあったものの、タオルも水を吸ってびしょ濡れになっていましたし、子犬たちの毛もぺちゃんこで、ひどく寒そうに見えました。
その子たちを見つけた時、心臓がどきりとしました。
見つけてしまったからには、助けてあげたい。
でも家に持ち帰ったとして、母親になんて言われるだろう。
きっと怒られるだろうなと思いましたが、それでもその土砂降りの雨の中、犬を放置して帰ることができず、制服が濡れるのも構わずに私は子犬たちを家まで連れて帰りました。
結果的には、母は怒りませんでした。
大きな段ボールだったので、傘もろくにさせず、鞄だけは濡らさないようにして帰った私はずぶ濡れでした。
「どうしたの」と慌てた母に段ボールを差し出して、「ごめんね、放っておけなかった」と謝った私に、母は優しくバスタオルをかけてお風呂へと連れて行ってくれました。
体はすっかりと冷え切っていて、しばらく湯船から出られずじっとしている私の代わりに、母は子犬たちを丁寧に拭いてあげてくれたようでした。
私がお風呂から出た時には、子犬たちはよたよたと家の床を歩いていました。
母が用意したお皿の中の水を必死に飲む子、床を歩き回りにおいを嗅ぐ子、部屋の隅から動かず震えている子。
私は初めて、犬にもいろんな性格があることを知りました。
「こんな雨の中、可哀想にね。こんなに小さい命なのにね」と母がぽつりと言いました。
「お父さんに、頼んでみようか」という母の温かい声は忘れられません。
結局父は、あっさりと子犬たちを飼うことを許してくれました。
自らが率先して名付け親に立候補した位です。
母と、父と、私と、一人ずつがそれぞれに子犬に名前を付けてあげました。
子犬はすくすくと育って、三年経った今では、とてもじゃないけれども子犬とは呼べない程に大きく元気に育ってくれています。
相変わらず、好奇心旺盛な子、食べるのが好きな子、少し怖がりな子、と性格があります。
どの子も皆それぞれに可愛がられています。
話し相手にはなれませんが、ペットが側にいてくれるだけで心が落ち着くこともあります。
子犬たちを捨てた人に感謝はできません。
ただ、子犬たちが私たちを認めてくれ、側にいてくれることには本当に感謝をしていて、これからもできるだけ長く、側にいてほしいと願っています。

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