ペットイメージ

ペットに感動させられたこと

私が中学生の時、家に一匹の野良猫が住み着きました。
シャム猫だったのでシャムと名付けてペットのようにかわいがっていました。
うちの両親は動物が苦手だったので、家で飼うことはできなかったのですが、食事などをあげてできるだけの世話をしていました。
野良猫にしては不思議なほどフレンドリーで、なついたのは驚きでした。
そして、怒ったり手を上げるようなことは一度もなく、とても穏やかな猫でした。
私が歩く方向にひょこっと付いてきて、本当に人懐っこい性格の猫だったのです。
ある日、そのシャムが子供を産んでしまいました。
祖父は困った様子で、すべてを世話しきれないと、翌日にシャムを含めたすべての猫を山に捨ててきてしまいました。
私はそのことに関して悲しみましたが、どうすることもできませんでした。
でも、やはりシャムのことが忘れられず、山まで探しにいきましたが、見つけることはできませんでした。
それから2カ月ほどたったころ、父が運転する車に私と母が乗っていたのですが、交通事故に遭いました。
幸い打撲程度のけがで済んだのですが、交通事故が起きた瞬間は何が起きたかさっぱりわからず、もし大事故で命を失うようなことがあったら、こんな感じでスーッと逝ってしまうのかなと恐怖さえ感じました。
その日の夜は、なかなか寝付けませんでした。
寝ているか起きているかよくわからない感じの中、朝方に外から「ニャー」と聞こえたのです。
夢かもしれないと思ったのですが、何度も「ニャーニャー」聞こえるので、目を開けるとそれは夢ではありませんでした。
そして2階のベランダから下を見下ろすと、そこにはシャムがいました。
まるで私の身に何が起こったかを知ったかのように、心配して来てくれたかのように感じてとてもうれしかったのです。
そしてシャムをぎゅっと抱きしめました。
シャムは赤ちゃんをある程度育てて、一人で戻ってきたようでした。
山までは2キロ近い距離があり、そこから家まで、よく戻ってきたと感動してしまいました。
それからしばらくの間、家にまた住み着いていましたが、ある日突然消えてしまいました。
私が大丈夫と見届けたあとで、自分の行きたい場所にでもまるで行ったかのようでした。
この出来事は、シャムが山に捨てられた時よりももっと悲しく、辛いことでした。
もう二度と戻ってくることはないだろうと私が感じたからでもありました。
シャムとの出会いは、私の中で忘れることのできない出来事です。

Copyright(C) 2011 ぺっと.com All Rights Reserved.